20坪の敷地に建つライダーのためのガレージハウス・東京


バイク好きの建築家と思いを一つに


 約20坪のコンパクトな敷地に、4Mの長さのワゴン車を停め、さらにはオートバイを整備できるスペースを造りたい。
そんなオーナー様の想いからプロジェクトはスタート。

オーナー様の思いは他に、オープンキッチンや吹き抜けのある明るいリビング・・・

自らがライダーでもある建築家 青山雅一さんは、バイクの整備に必要なスペースや収納、さらには
使い勝手を自身の経験と重ね合わせ、オーナー様と思いを一つに設計に携わった。

 建築家 青山雅一さんからの一言は
「東京23区特有の厳しい法規制。高度制限、北側斜線制限と続くと、計画の実現はなかなか難しいものがあります。
そういった条件を踏まえ、予算制限も厳しいなか、削れるところは削り、こだわるところには徹底的にこだわった
東京のライダーのためのガレージハウスです。」


見た目以上に大きなガレージ


 コンパクトで高さの規制も厳しい地域でありながら、日産キャラバン1台とバイク2台をビルトインすることができている。
広さとしては7帖ほど。約11.5m²のビルトインガレージである。
コンパクトなこの家から、大きなキャラバンが顔を出すと、通りすがりのご近所さんは一様に驚きの表情になるとか。
この驚きも建築家青山雅一さんの狙い?

 コンパクトなガレージであるがために、オーナー様とどの程度の整備を行うのかじっくり相談し、
整備作業に問題の無いスペースを確保している。

2.3階の居住空間の高さを得るため、ガレージの天井=2階の床とし、天井ふところを排除。
ガレージの作業上問題なし!ということで各種配管もむき出しとすることで、住居スペースとは違った
ガレージならではの雰囲気を生み出している。
建築家 青山雅一さんによると「法規制の厳しい地域の狭小敷地ガレージハウス建設は、
こんな割り切りも必要だったりします。」との事。


明るさ確保と孤立しないキッチンそして青山雅一さんのこだわり


 南側には日差しを遮る背の高いアパートという立地条件の中、吹き抜けとスケルトン階段を配する事によって、
2Fリビングは明るい空間となっている。
そして、家事を行う奥様が一人で孤独に家事を行うことのないよう、対面式キッチンには吊戸棚を付けず、
オープンにすることで、リビングとの隔たりを排除している。
コンロの前は耐熱ガラスとし、家事をしながら家族と共にリビングのテレビが見られるような工夫もまた、奥様には高ポイントだとか。

 後から気付くことの多い、携帯電話の置き場所。
建築家 青山雅一さんのこだわりは、どんなに狭い居住空間であっても、この携帯電話や家庭の電話・FAX、
さらには玄関開閉用のリモコンや、テレビモニター付インターホンを1ヶ所にまとめる事で、
オペレーションスペースとして確保する事だと言う。
そのこだわりは狭小住宅であればこそ大事であると認識させられるこだわりである。


格子床がもたらす相乗効果


 一般的にはあまり気に留めない3階。その3階の廊下は格子床となっている。
一見歩きにくそうだと感じる格子床だが、格子のサイズをしっかり検証した結果、思いのほか歩きやすい。
その格子が2階と3階の通風をもたらすと共に、格子を通してもたらされる光がやわらかく階下のリビング
を照らす相乗効果を生み出している。
建築家 青山雅一さんの真骨頂である。

家全体が木の温もりと香りを感じる中、廊下手摺には黒のオリジナルロートアイアンが設置されている。
このワンポイントのロートアイアンが重厚感を見せて佇んでいるかのようである。

 寝室の床には「桐」のフローリングを採用、柔らかく傷つきやすい素材であるが、
柔らかいが故紙やすりで削る事ができるためにオーナー様ご自身でも補修が可能だ。
床暖房を設置していない寝室であるが、床材の「桐」は空気を含んで暖かいため、
床に直接布団を敷いても寒さを感じることなく快適との事。
3階は高度斜線という規制のために全体の天井が勾配となっている。
しかし、寝る事を主とした目的とする寝室としての利用であれば、家族4人で就寝する事には
何の不自由もないとはオーナー様の弁。

20坪の敷地に建つライダーのためのガレージハウス・東京

建築概要
  • 工法
    木造在来工法

  • 敷地面積
    65.4m²(19.8坪)

  • 建築面積
    38.9m²(11.8坪)

  • 延床面積
    92.5m²(28.0坪)うちガレージ部分23.1m²(7坪)

  • 施工
    株式会社 MWorksProjectAoyama





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